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コンタクト情報
海外における名刺交換のマナー
Training.Ⅴ 名刺
- Day22. 印象に残る名刺の作り方とその重要性
- Day23. 名刺に掲載すべき情報とは?
- Day24. 名刺をデザインする際に意識すべきポイント
- Day25. 名刺のデザインする際に役立つ素材集
- Day26. 4つの選定基準で見極める名刺印刷業者の選び方!
- Day27. 鉄則!これだけは守りたい名刺交換のマナー
- Day28. 押えておきたい名刺の正しい保管方法
- Day29. 名刺に顔写真やイラストを入れるメリット
- Day30. 名刺の裏面は何を書く? 他社との差別化を図るには
- Day31. 英語版の名刺の作り方とコツ
- Day32. 海外における名刺交換のマナー
- Day33. 名刺のフォントはどの書体を使うのが良い?
日本では仕事で初めて会う人とはまず名刺交換をするのが当たり前。しかし、その常識は海外でも同じように通じるとは限りません。海外の人と名刺交換するときにはどのようなマナーがあり、どのようなことをしてしまうと失礼になってしまうのでしょうか。今回は、海外の人との名刺交換マナーについて解説します。
そもそも名刺がない国もある?
名刺はもともと古代中国で使われていた木や竹の札が起源だとされています。唐の時代には木製の札に自分の名前を書き、門前に刺して訪問をしたことを知らせていたようです。名刺が「名紙」ではないのは、そのためだともいわれています。その後、ヨーロッパでは16世紀のドイツで似た風習が広まります。18世紀にはヨーロッパ各国の社交界で名刺が使われるようになり、19世紀中頃のフランスでは写真入りの名刺も流行したようです。
ところが現代に近づくと、当のドイツでは国内のビジネスシーンで名刺交換をする文化は広まりませんでした。ロシアでも名刺は、基本的に外国とビジネスをする人しか使いません。最近では、両国でも名刺が知られるようになっていますが、それでも持ち歩くのは営業職の人などに限られているようです。現代中国では名刺は、営業、海外取引、上級管理職などに就いている人が使うもののだといいます。
そのほか、ビジネスで日本と同じように名刺を使うのはアメリカと韓国です。イギリスはビジネスよりパーティーなどでカードを渡すことが多く、フランスは管理職以上の人であれば名刺を使用します。このように、各国によって名刺事情はさまざまに異なります。
名刺交換のタイミングが違う?
アメリカでは名刺が使われていると述べましたが、実は名刺を渡すタイミングは日本と違います。基本的に、名刺交換は別れ際の連絡先交換のために使われます。では、仕事で最初に会ったときはどうするかといえば、まず握手をして挨拶し、名前を告げて自己紹介するのが通例です。
ただし、欧米の人が日本の会社を訪問したときなどは、日本のスタイルに合わせて握手の後に名刺交換をすることもあります。その場合はまず握手をして、その後、名刺を交換してもいいかを口頭でたずね、承諾を得てからから名刺を差し出せばいいでしょう。韓国の場合は日本と同じように、最初に名刺を渡します。
海外では名刺は紙きれ同然?
欧米では名刺にメモを書き込むなどの行為をごく普通に行います。名刺は情報を伝えるツールという認識なので、粗雑に扱われたとしても驚くようなことではありません。名刺をもらうときにお辞儀する、テーブルの上に並べる、名刺入れにしまう、といった日本では当たり前のこともあまりされないので覚えておきましょう。名刺は紙切れ同然……とまでいうとオーバーですが、少なくとも、「名刺はその人の顔も同然」といった考え方はあまりポピュラーではありません。
中国は日本よりマナーが厳しい?
ところが、中国ではまた考え方が異なります。まず、中国のビジネス文化では階級に対する意識が高いという特徴があります。会議室に入るときも階級の高い人から入室します。名刺を渡す順番も同じです。名前を呼ぶときには役職名・名字で呼ぶのが通例です。
挨拶はまず握手からで、しっかりと力を入れて握ることで誠意や熱意を表します。それから次が名刺交換です。名刺は両手で受け取り、すぐにしまわずに、よく名刺を見るのがマナーとされます。しっかり内容を読んでください。その後、商談などに入るときは、テーブルがあればその上に名刺を並べましょう。名刺入れにしまうときも丁重に扱います。中国は挨拶や名刺の扱いにおいて、日本よりもずっとマナーを重視されると思っておきましょう。メンツを重んじる中国らしい文化ですね。
海外の人と名刺交換をするときは、以上のような点に気をつけてください。ビジネスで接する機会があるときには、事前にそれぞれの国の事情やマナーについて情報を集めておくことが肝心です。